トロントで不動産を購入した後にするべき事は?詳しいステップについて徹底解説
- Natsumi Oki
- 8月22日
- 読了時間: 8分

「トロントで不動産の購入を予定している」
「不動産購入後ってどんなことをすればいいの?」
「不動産購入時の流れをもっと具体的に知っておきたい」
今回の記事では、そんなお悩みや疑問を一気に解決します。
この記事を読んでわかること
トロントで不動産を購入した後にするべき流れ
ついつい忘れがちな住所変更関係
季節ごとに行うべき物件のメンテナンス
晴れてトロントで不動産を購入した後、忘れてはいけないのがその後の手続き関係です。
不動産の購入まで様々な手続きや過程がありますが、購入後にも確認すべき事項や注意すべきことは沢山あります。
不動産の購入はあくまで生活のスタートに過ぎません。
その後の生活をより良くする為に、購入後もスムーズに手続き等を進めることで、円滑な新生活へのスタートダッシュを切れるでしょう。
そこで今回の記事では、カナダ・トロントで不動産エージェントとして活動してきた私が、トロントで不動産購入をした後に行うべきステップについて解説していきます。
カナダ・トロントでの不動産の購入をお考えの方は、お気軽にご相談くださいませ。

大木 菜摘 Natsumi Oki
[オンタリオ州公認不動産取引士]
カナダ・オンタリオ州で、不動産の売買や投資、賃貸契約等、国籍問わず様々なご要望を持つお客様をサポート。
『心のこもった家探し』をモットーに、皆様にとってベストで、最後までご納得いただけるサポートを提供いたします。
トロントで不動産を購入する直前のステップ

まず初めに、トロントでの不動産購入が完了する前にするべき事として、やはり欠かせないのは法的関係の手続きや契約関連、そして住まいの状態チェックです。
それぞれ順番に見ていきましょう。
不動産エージェントや弁護士との連携
購入手続き中と同様、引き続き不動産エージェントや弁護士と連携し、不動産購入後の動きについても確認しておきましょう。
特にトロントにおいて、弁護士との連携は非常に重要です。
契約内容の細かなチェックだけでなく、物件に隠された法的問題(借金による差し押さえや他人の通行権など)がないかを調べる『Title Search(権利調査)』まで、幅広くサポートします。
また弁護士は売主側の弁護士と協力し、お金のやり取り等も行なってくれます。
その為、不動産エージェントならびに弁護士との連携は最後まで欠かせません。
登記手続き
最終決済日には、弁護士が所有権の登記を完了させます。これによって、晴れて物件の所有権が正式に皆さんに移転します。
所有権が無事に移転されてると、弁護士からオーナーシップの証明書(A Transfer of Deed)が発行されます。
保険の手配
住宅保険の見直し:住宅保険は通常、住宅ローンを組む際に必須とされますが、決済日(クロージング日)から有効となるよう、事前に手続きを済ませておくことが不可欠です。契約内容を再確認しておきましょう。
タイトル保険の手配:弁護士から、最終決済時に所有権に関するトラブルに備える「タイトル保険」の契約を提案される場合があります。
この保険は、所有権に関する予期せぬトラブル(過去の売買契約の不備や、書類の偽造・詐欺など)を保証する為のものです。
住まいの状態チェック(Final walk-through / Final visitation)
最終決済日の数日前に行われる「最終ウォークスルー」は、物件の状態を最終的に確認する最後の機会です。
この際、売買契約書に書かれている約束事がきちんと守られているか、念入りにチェックしましょう。
例えば売主が修理を約束した箇所は直っているか、契約に含まれる電化製品や照明、水道、エアコンなどがすべて正常に動くか等、漏れなく確認することが重要です。
トロントで不動産を購入した後のステップ:住まいの安全性と快適性を整える

鍵の交換と防犯対策 (一軒家 / タウンハウスの場合)
一軒家またはタウンハウスを購入された場合は、新居での生活を安全に始めるため、鍵の交換をオススメします。前の住人やその関係者(家族やベビーシッター、業者など)がスペアキーを持っている可能性を考慮し、すべての外扉の鍵を交換または再設定すると良いでしょう。
また、窓に付いているロックがすべて正常に機能するかどうかも確認しましょう。
コンドミニアムの場合は建物自体にセキュリティが備わっているため、大きな心配は不要です。ただし、何らかの理由で鍵を変更する必要がある場合は、必ず管理組合(コンドマネジメント)に許可を取り、トラブルにならないように進めることが大切です。
アラーム類の点検
安全を確保するため、入居後すぐに火災報知器(煙探知機)と一酸化炭素(CO)警報器が正常に機能するかどうかをテストします。
バッテリーが古い場合は交換し、もし設置されていない場所があれば、すぐに取り付けるようにしましょう。
引越し前の徹底的なクリーニング
家具を搬入する前に、家全体を徹底的にクリーニングすることをおすすめします。
また害虫駆除の専門業者による事前点検など、プロに任せることも検討しましょう。
トロントで不動産を購入した後のステップ:ライフラインと住所変更の手続き

ライフラインの開始手続き
日本では不動産会社が代行してくれることが多いですが、カナダでは自分で手続きを行います。
「入居してから暫くライフラインが機能しない!」とならないよう、計画的に進めましょう。
電気(Hydro):エリア毎に指定されたウェブサイトから、申し込みを行います。
オンライン手続きでは、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどを入力します 。
ガス(Gas):こちらもエリア毎に指定されたウェブサイトから、申し込みを行います。新規顧客向けのフォームを記入することで、サービスの開始手続きが可能です。
水道(Water): オンタリオ州では、水道サービスは 市や地域などの自治体が提供・管理しています。そのため、お住まいの場所によって手続き方法は異なります。一般的には、引越し(サービス開始)日の 15日前までに申し込むよう推奨されていますので、余裕を持ってお住まいの自治体水道事務局に連絡を取る事をお勧めします。
インターネット・電話: インターネットサービスは引越し先が決まり次第、オンラインで申し込みが可能です。忘れずに行いましょう。
住所変更の手続き
住所が変わったら、できるだけ早く公的機関や金融機関に住所変更を届け出ましょう。
公的機関: オンタリオ州サービス局(ServiceOntario)で、運転免許証や車両登録証、健康保険証などの情報を更新します。
またCRAへ税金に関する住所を更新することも重要です。
金融機関・保険会社: 銀行口座、クレジットカード、投資アカウントの住所変更も忘れずに行います。
銀行の窓口で手続きできるほか、オンラインでも可能な場合があります。
Canada Postでの転送設定: 郵便物の転送サービス(有料)を申し込んでおくと、旧住所に届く郵便物が新住所に送られるため、手続き漏れを防げます。
その他の手続き
固定資産税の支払い: トロントの固定資産税は、オンラインバンキングや市の事前承認支払いプログラムを通じて支払うことができます。
オンラインバンキングを利用する場合、納税通知書に記載されている21桁の納税番号が必要です。
ゴミ収集サービスの登録: 新しい家にごみ収集用の容器がない場合は、オンラインまたはお住まいの自治体に連絡をし、新しい容器をリクエストすることができます。前の住居で使っていたごみ箱は、新居に持ち運ばないようにしましょう。
トロントで不動産を購入した後のステップ:生活環境の整備と準備

住まいの整備
トロントでは夏と冬の寒暖差が激しいため、季節ごとのメンテナンスが欠かせません。
定期的な点検は家の資産価値を保ち、将来の大規模な修理費用を節約するための大切な投資の一つです。
購入後は計画的に実施するようにしましょう。
季節ごとのメンテナンスチェックリスト(一軒家の場合)
季節 | メンテナンス項目 | 詳細 |
春 (Spring) | 屋根と雨どいの点検、清掃 | 雪解け後のひび割れや、水漏れがないか確認しましょう。 |
夏 (Summer) | デッキやパティオの清掃・再塗装 | 庭の手入れや木の剪定、害虫対策を行います。 |
秋 (Fall) | 暖房システム(Furnace)の点検とフィルター交換 | 窓やドアの隙間風対策、屋外の水道栓の水抜きを行い、凍結による破裂を防ぎます 。 |
冬 (Winter) | 煙探知機と一酸化炭素(CO)警報器のテスト | 寒くなる前にバッテリーをチェックし、必要なら交換しましょう。 |
毎年 | HVAC(空調)システムの専門家による点検、屋根の点検、煙突清掃など |
まとめ:不動産購入に向けて適切な準備をして、トロントでスムーズに新生活を送ろう

今回の記事では、トロントでの不動産購入後における手続き関係や生活環境の準備など、具体的なステップについて詳しく解説しました。
不動産の購入は、人生においても非常に大きな変化をもたらすきっかけとなります。
一方で、不動産購入はあくまで新しい生活が始まるスタートラインに過ぎません。適切なスタートダッシュを切れるよう、全体を見通した準備が必要不可欠です。
特に物件購入後の手続きは、ライフラインの整備や法的な手続きなど、
その後の生活に大きく響くものばかりとなるため、今回の記事を参考に準備していくことをお勧めします。
またトロントでの不動産購入を検討されている方はぜひ、わたくし大木 菜摘に一度ご相談ください。
オンタリオ州の公認不動産取引士として、これまでに多くの方の賃貸契約や不動産の売買をサポートしてきた実績を元に、皆様を全力でサポートいたします。
他にもトロントで住まいに関するご質問がある方は、お気軽にお問い合わせくださいませ。

大木 菜摘 Natsumi Oki
[オンタリオ州公認不動産取引士]
日本では2014年から地元名古屋で、多くの方の理想の住まい探しをお手伝いして参りました。
現在はカナダ・オンタリオ州で、不動産の売買や投資、賃貸契約等、国籍問わず様々なご要望を持つお客様をサポートをしています。
『心のこもった家探し』をモットーに、皆様にとってベストで、最後までご納得いただけるサポートを提供いたします。
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