トロントで不動産を賢く売却!手続きの流れや諸費用について解説!
- Natsumi Oki
- 5月11日
- 読了時間: 8分

「トロントで長年住んだ家を、納得のいく価格でスムーズに売却したい」
「家族が増えたので今のお家を売却して住み替えをしたい。でも適正価格が分からない」
「今後の定年に向けて、物件のダウンサイズを検討したい」
今回の記事では、そんなお悩みを一気に解決します。
この記事を読んでわかること
カナダ・トロントでの不動産売却の流れ
不動産の売却時に必要な手続きや注意点について
売却の際に見落としがちなポイントも解説
これまで住んだ家を新しいオーナーへと引き継ぐ、大切なプロセスである不動産の売却。 不動産の売却は売り手としての視点が必要になるため、不動産の購入時とは異なるプロセスや考え方が必要です。
ご自身が住んだ愛着のある家を、納得した価格で売り出したいですよね。
そこで今回の記事では、カナダ・トロントでの不動産売却の流れ、理解しておくべきポイントについて解説していきます!
カナダでの不動産売却時に注意すべき点についても記載していますので、ぜひ最後までご覧ください。
カナダ・トロントで不動産の売却をお考えの方は、お気軽にご相談くださいませ。

大木 菜摘 Natsumi Oki
[オンタリオ州公認不動産取引士]
トロントでの不動産売却の流れ

トロントで物件を売却する際の一般的なステップは、大きく分けて以下の6つです。
不動産エージェントを選ぶ
売却準備をする
価格の見極めと売却戦略の策定
売り出しを開始する
価格・条件交渉
売買契約を締結する
順番に詳しく見ていきましょう。
不動産エージェントを選ぶ
不動産の購入時と同様に、まずはご自身の不動産売却をサポートしてくれるエージェントを選びます。
これまで長年住んだ愛着のある不動産の売却するのは、人生においても大きな決断となるでしょう。
特に不動産売却では、購入希望者の内見やオファー内容の検討など、適切かつスピード感ある対応が必要です。
最後まで納得のいく不動産売却ができるよう、共に伴走してくれるエージェントを見つけましょう。
売却の目的やスケジュール、希望する価格帯についてもしっかりと議論し、皆様の目標達成に向けて計画を立てていきます。
売却準備をする
不動産エージェントが決まれば、続いて不動産を売却できる状態へ準備していきます。
清掃と片付け (Cleaning and Decluttering):
家全体を徹底的に清掃し、不要なものを片付けていきます。広く明るい印象を与えましょう。
水回り(バスルームやトイレ、キッチンなど)は特に丁寧な清掃が必要です。
修繕 (Repairs):
壁の塗り直しや床の補修、水漏れの修理など、必要な修繕を行います。
小さな不具合でも、放置すると悪い印象を与えてしまうので注意が必要です。後に価格交渉の対象になる事があるので、マーケットに広告を掲載する前に修繕をする事が大切なポイントになります。
ホームステージング (Home Staging):
家具や小物を配置し、モデルルームのような魅力的な空間を演出します。
必要であれば、レンタル家具などを取り入れるのも有効です。
不動産の購入者が、自分の家をイメージできるよう物件を演出することがポイントになります。
外観や内装の準備が整い次第、プロに写真撮影を依頼し、広告の準備を整えていきます。
価格の見極めと売却戦略の策定
不動産の適正な売り出し価格を把握し、どのようにアプローチしていくのか、エージェントと戦略を立てていきましょう。
ここは皆さんが納得した不動産売却を達成するために、非常に大切なステップとなります。
価格の見極め :
市場価格の調査:
近隣の類似物件の売却事例 (Sold History) を参考に、現在の市場価格を把握します。
売り出し中の物件 (Active Listing) の価格も考慮します。
物件の強みと弱み:
物件の強み(立地や広さ、築年数、リノベーションの有無など)と弱み(修繕箇所や騒音など)を把握し、価格に反映させます。
売却戦略 (Marketing Strategy):
ターゲット層の明確化:
あなたの物件が、どのような人に最も魅力的に映るかを検討します(ファミリー層や単身者など)。
オンラインマーケティング:
不動産ポータルサイトやSNS、エージェントのウェブサイトなど、あらゆるオンラインチャネルを活用します。
オフラインマーケティング:
週末にオープンハウスの開催やエージェント向けのツアーなど、必要に応じて実施します。
売り出しを開始する
ここからいよいよ物件の売り出しをスタートしていきましょう。
皆さんの不動産に興味がある買い手がいれば、不動産エージェントを通してコンタクトがあります。
広告を掲載してから最初の1,2週間が最も閲覧数が多く、内見予約の機会が多い勝負のタイミングとなります。
価格・条件交渉
購入を検討する買い手からオファーがあれば、価格はもちろん、条件やクロージングの日程などを総合的に精査します。
皆さんの物件価値や状況、時には市場も加味した上で交渉が必要になる場合もあるため、ご自身の不動産エージェントとよく相談するようにしましょう。
売買契約を締結する
納得できるオファー・条件交渉がまとまったら、売買契約を締結します。
契約書にサインをし、手付金の受け取り等が行われます。
契約完了後から実際の引き渡しの期間まで、およそ数週間から2,3ヶ月かかる場合もあるので留意しておきましょう。
引き渡し当日は、お金の入金確認と鍵の交換をもって、取り引き終了となります。
トロントで不動産を売却する際の諸費用

トロントで不動産を売却する際には、以下の諸費用がかかることを考慮しておきましょう。
仲介手数料 (Real Estate Commission): 不動産エージェントに支払う仲介手数料。
弁護士費用 (Lawyer Fees / Legal Fees): 不動産取引に関する法的手続きを弁護士に依頼する際の費用。登記手続きなどに必要です。
引越し費用
修繕費用や清掃費用
上記以外にも、固定資産税の調整やモーゲージ解除費用(Mortgage discharge)などがかかる可能性があります。ご自身の状況に合わせて、不動産エージェントや弁護士などの専門家に相談しましょう。
トロントで不動産を売却する際の注意点

カナダ・トロントで物件を売却する際には、以下の点に注意しましょう。
市場動向を把握する
特に不動産売却の際は、市場動向を意識することが重要です。
不動産市場は常に変動しているため、タイミングによって皆さんの物件価格が大きく変化します。納得いく売却ができるよう、エージェントから積極的に情報収集しましょう。
物件を適正価格で売り出す
不動産売却において、物件の適正価格を知ることは非常に重要なポイントです。
高すぎる価格で売り出すとオーバープライスな印象を与え、買い手が見つからず販売が長期化する可能性があります。
不動産エージェントの意見も参考に、適切な価格で売り出しましょう。
売却時にかかる諸費用
前項にも記載していますが、不動産の売却には諸費用がかかります。
不動産エージェントや弁護士費用だけでなく、住宅ローンの完済が終わっていない場合は、モーゲージ解除費用(Mortgage discharge)がかかる場合もあります。
不動産エージェントや弁護士に相談して、正確な見積もりをもらうことは勿論のこと、予期せぬ出費も考慮しておくことがオススメです。
トロントで不動産を売却する際によくある質問

ここでは、トロントで不動産売却をする際によくある質問を3つご紹介します。
Q. 少しでも高く売るためのコツは?
A. 清掃やホームステージングで物件の魅力を最大限に引き出し、適正価格で売り出すことが重要です。ターゲット層を明確にして、戦略的に販売することも欠かせません。
Q. 販売価格はどのように決まるの?
A. 近隣の類似物件の売却事例や現在の市場動向を参考に、不動産エージェントが適正販売価格の提案を行います。時には売り出すタイミングも重要になるため、不動産エージェントとよく相談するようにしましょう。
Q. 過去に水害や火事、または欠陥トラブルがあった場合は?
A. 過去にトラブルがあり、かつ事実を認識している場合、基本的に売主は事実を公表する義務があります。契約の締結後に問題が発覚して法的トラブルになるのを防ぐためにも、交渉の段階できちんと的確な情報提示をし、双方が納得をした上で取り引きの締結をする事が非常に重要です。
まとめ:トロントで後悔しない不動産売却をするために

今回の記事では、トロントでの不動産売却の手順、必要な諸経費やよくある質問について詳しく解説しました。
物件を購入する際とは異なり、売り手として戦略的なマーケティングが必要になるなど、プレッシャーを感じる方もいるかもしれません。
ですが不動産エージェントを利用することで、物件の適正な価格を把握し、最後まで納得のいく売却手続きを進めることが出来ます。
わたくし大木 菜摘は、カナダ・トロントでオンタリオ州の公認不動産取引士として、これまで多くの方の賃貸契約や不動産の売買をサポートしてきました。
トロントで住まいに関するご質問がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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