【完全ガイド】トロントで失敗しない賃貸契約!全体の流れから必要書類まで徹底解説
- Natsumi Oki
- 4月24日
- 読了時間: 9分
更新日:5月25日

「トロントで駐在員として働くことになり、家を探さないといけない」
「オンタリオで、カップルとして気軽に住める住まいを探したい」
「カナダの大学に進むため、勉強に専念するための一人暮らしの家を見つけたい」
今回の記事では、そんなお悩みを一気に解決します。
この記事を読んでわかること
カナダ・トロントでの賃貸契約の流れ
賃貸契約時に必要な書類や予算について
契約時の注意点、スムーズに進めるためのポイント
トロントを始めとする、カナダ・オンタリオ州での住まい探しは、日本での賃貸契約とは異なる点が多く存在します。
それ以外にも言葉の壁や文化の違いなど、不安に感じることも多いかもしれません。
そこで今回の記事では、トロントでの賃貸契約をスムーズに進め、安心して新生活をスタートできるよう、物件の種類、契約の流れから必要書類まで徹底解説します!
記事の最後には、カナダでの賃貸契約に置いて注意するべき重要なポイントも記載していますので、ぜひ最後までお読みください。
YouTubeでも詳しく解説していますので、動画でご確認したい方はこちらをどうぞ。

大木 菜摘 Natsumi Oki
[オンタリオ州公認不動産取引士]
※シェアハウスのご相談は対象外となります。予めご了承くださいませ。
トロントの賃貸物件の種類
トロントで賃貸物件を探す場合は、コンドミニアム(condominium, 通称:コンド)、一軒家またはタウンハウス等のお家を借りるケースが一般的です。
コンドミニアム
コンドミニアムとは日本でいう分譲マンションのようなもので、トロントでは非常に人気な物件のタイプになります。
多くのコンドミニアムにはコンシェルジュサービスが整っており、ジムやパーティルームといった共用設備が備えられている場合も多く、快適な生活を送ることが出来るでしょう。
カップルや家族で住みたい方など、幅広い方にオススメです。
一軒家
一軒家も、トロントでは賃貸住宅として貸し出されています。
家の構造や階数などは物件により様々なため、ご自身の生活スタイルによって選ぶと良いでしょう。
タウンハウス
タウンハウスとは、隣接する他の住宅と壁を共有しながら、独立したエントランスや庭を持つ住居です。
基本的に2〜3階建てとなっている場合が多くスペースが広いため、ご家族で住む方などにオススメです。
トロントで賃貸物件を探す方法

不動産エージェントを利用して探す
トロントで賃貸物件を探す1つ目の方法は、不動産エージェントを通じて賃貸物件を探す方法です。
日本とカナダでは、不動産のルールが異なる点も多く、トラブルを回避するためにも、不動産エージェントを通して家探しを行う事を強くおすすめします。
希望条件を伝えることで、条件に合った物件を選定し、内見手配を行う他、家主との条件交渉、そして引き渡しに向けての準備まで、賃貸契約に関する全ての手続きを全面サポートします。
特に、英語に不安がある方や初めてトロントで賃貸契約をする方は、日本語と英語の両方対応が可能なバイリンガル不動産エージェントを利用することがオススメです。
不動産専門サイトを利用して探す
もし自身で物件検索をする場合は、realtor.caというカナダの不動産専門サイトを利用することができます。
興味のある物件が見つかった際は、不動産エージェントに連絡をしたのち、書類の準備や見学の手配などを進めていきます。
※注意ポイント※
ウェブサイトを利用し自身で物件検索をしていくと、各物件に不動産エージェントの連絡先が一緒に掲載されています。
このエージェントは借主(テナント)をサポートするエージェントではなく、大家さんから雇われた、通称ランドロードエージェント(landlord agent)と呼ばれる人々です。
彼らの仕事はベストな交渉を『大家さん』に提供する事が責務となるため、注意しましょう。
気になる物件が見つかった際は、すぐにランドロードエージェントに連絡するのではなく、まずはご自身のためにお仕事をしてくれる不動産エージェントを見つけて、内見の手配を進めて下さい。
トロントでの賃貸契約のステップ

ここからは、いよいよトロントでの賃貸契約の具体的なステップについてご紹介していきます。今回の記事では、不動産エージェントを利用した場合のコンドミニアムの契約についてご案内します。
予算の見極め
まず初めに、具体的な予算について検討していきます。
収入に対する家賃の割合は、一般的に30%〜45%が目安とされています。
例えば、月収が5000ドル(日本円:約50万円)の場合、理想的な家賃は最大で2250ドル程度(日本円:約22.5万)と考えられるでしょう。
ただしこれはあくまでも目安のため、個々のライフスタイルや貯蓄状況なども考慮しながら、無理のない予算組みをすることが重要です。また、大家さんによっても審査基準が異なります。
家賃以外にも、水道光熱費(水・電気・ガス)やインターネット料金、保険などの追加費用も考慮するのを忘れないようにしましょう。
不動産エージェントとのコンサルテーション
次に、お探しの物件についてヒアリングをするためのコンサルテーションをしていきます。
不動産エージェントに相談する際は予算だけでなく、希望する入居時期やエリア、必要なベッドルーム数や駐車場の有無など、細かな条件について具体的に伝えていくことが大切です。
エージェントはこれらの情報に基づき、市場にある物件の中から皆さんの希望にあう物件を探し、内見の手配を行なっていきます。
必要書類の事前準備
コンサルテーションの次は、必要書類の準備に取り掛かりましょう。内見に行く前に全ての書類を整えておく事が重要なポイントになります。
一般的に必要となる書類は以下の通りです。
有効な顔写真付きID:パスポートやオンタリオ州の運転免許証など。
有効なビザ:カナダの永住権を持っていない場合は必須。ビザの残存期間も審査対象。(1年以上ビザが残っている必要あり)
クレジットレポート:信用状況を確認するための書類。指定された機関からのレポート提出が必須。
雇用証明書:勤務先に発行依頼をします。役職、給与等の記載が必須。
収入証明:直近の給与明細(1〜2ヶ月分)
リファレンスレター:過去の大家さんからの推薦状。借主(テナント)としての振る舞いや家賃の支払い状況を明記。
物件の内見へ
書類の準備が全て整ったら、いよいよ不動産エージェントと共に物件の内見を行います。
内見時には物件の状態だけでなく、周辺の環境(治安や交通の便、スーパーや公園等の施設)を確認するようにしましょう。
気になる点や不明な点はエージェントに質問し、ひとつずつクリアにして進めていくことが大切です。
物件のオファー準備・提出
理想の物件が見つかったら、申し込み(オファー)のステップへと入っていきます。
オファーには入居希望日を明記の上、必要書類と共に申し込みをします。
こちらに関しては、不動産エージェントがリードして進めていきますので、ご安心下さい。
オファーの承諾
家主がオファーを承諾した場合、賃貸契約は成立です。
おめでとうございます!
オファー承諾後は、通常24時間以内に預り金(デポジット)として、最初と最後の月の家賃を支払う必要があります。
24時間以内にデポジットが完了されなかった場合、契約は白紙撤回になる可能性がありますので、ご注意下さい。
その後、引き渡しに向けての様々な手続きを整え、入居日当日に鍵の受け渡しを行います。
トロントで賃貸契約をする際の注意点

ここでは、トロントで賃貸契約をする際に気をつけるべき注意点を4つご紹介します。
手数料(サービス料)
トロントを始めとするカナダ・オンタリオでは、借主(テナント)が不動産エージェントに仲介手数料を支払うことは通常ありません。
不動産エージェントは、契約をした物件の家主から紹介料が支払われます。そのため、テナントから不動産エージェントに対して発生するサービス料はございません。
稀に、『日本語サービス代』として手数料が発生する仲介業者が中にはいるようですので、その場合は明確なコミュニケーションの上、誤解が無いよう注意する必要がございます。
必要書類の重要性
上記『賃貸契約のステップ』でも解説をしましたが、家主は皆さんから提出された書類に基づき、テナントの支払い能力や信頼性を判断します。
必要書類が不足している場合や情報の信頼性が低い場合、預り金(デポジット)とは別に数ヶ月分〜1年分の家賃の前払いが必要になる可能性があるため、注意するようにしましょう。
また近年、カナダでは偽造書類を使用する悪質なケースが増えていることから、審査がより厳格になってきています。
不動産エージェントを利用すれば、『不足している部分をどのようにカバーしていくか』といったことも相談可能です。
家賃以外にかかる費用
毎月の家賃以外に、主に下記の3つが追加費用として発生します。
水道光熱費(utility, 通称: ユーティリティ):家賃に含まれていない場合、電気(Hydoro)、ガス(Heat)、水(Water)などの費用がかかります。これらの料金は使用料に応じて毎月請求されます。
ホームインターネット:必要な際はテナントが個別に契約し、費用を負担します。
テナント保険:日本と同様に、賃貸契約をする際は必ずテナント保険の加入が求められます。
上記3つ以外にも必要な費用がないか、事前に注意を怠らないようにしましょう。
滞在期間
賃貸契約は、基本的に1年契約となります。
短期ステイ、シェアハウスは不動産エージェントのサービス対象外となりますので、予めご了承ください。
まとめ:トロントで安心して賃貸契約をするために

今回の記事では、トロントでの賃貸契約の手順、必要な書類、そして注意すべき重要なポイントについて詳しく解説しました。
予算の見極めから始まり、オファー提出やその他手続き等、日本の賃貸契約とは異なる点が多く、不安に感じる方もいらっしゃるかも知れません。
ですが、不動産エージェントを利用することで、トロント現地の詳しい情報を知ることはもちろん、日本語でスムーズに手続きを進めることが出来ます。
わたくし大木 菜摘は、カナダ・トロントでオンタリオ州の公認不動産取引士として、これまで多くの方の賃貸契約や不動産の売買をサポートしてきました。
トロントで住まいに関するご質問がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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